Much Ado About Nothing(Broadcast 7 November 2005) : から騒ぎ

LaLaTVで放送されていたShakespear Retoldシリーズ!前に「じゃじゃ馬ならし」を見て面白かったからこれも見てみました。でもじゃじゃ馬ならしの方が「ほほー、さすがシェイクスピア」という裏をかいたストーリーになっていたのでよかったかな。こちらの「から騒ぎ」は、常に敵対している二人の男女のお話。実は心の中では惹かれあっているのにそれは決して態度にも口にも出さないのがお互いのルール。そんな関係のまま暫く離れ離れになっていた二人がニュース番組のメインキャスターを担当することになってしまう(二人はもともとニュースキャスターという設定で、この番組の設定が報道番組をめぐる人々で構成されている)。久しぶりに再開しても相変わらずのひねくれっぷりなんだけど、その関係に見かねた周りの人々がいろいろとおせっかいを焼くのだな。男性側ベネディクトはナルシスト風で自信たっぷりお色気ダンディマン、女性側ベアトレイスはインテリ派スマートなバリバリキャリアウーマン。こんな二人に、「実はベネディクトはベアトレイスにぞっこんだよなー、絶対そうだー」「ベアトレイスってばベネディクトが好きすぎちゃって態度にでちゃってるわよねー、周りからみても丸見えよねー」と、周りが勝手に二人を洗脳していく。すると、まぁちょっとは気にはなっていた相手が、実は自分の事に夢中なんだというウワサを第三者から吹き込まれ、本当にそうなんじゃないかと思い込んで行っちゃうんだよね。するとまぁ、二人の態度が急変!!いきなり急接近しちゃうんだけど、その接近のスピードはお話だからまぁ置いておいて、でもこういうシチュエーションて分かる気がする。今になってはあまり持ち出されない手法かもしれないけど、でも人間心理として私にだって理解できるかな、これくらいは。・・・ということはやっぱりシェイクスピアってすごいんだなって思います。ただこの映画の中ではあまり斬新に感じられなかったけれど、でもやっぱりその心理を読み解いてお話として固めてしまうんだから、すごいです。実はこの主人公の二人以外にもサイドラブストーリーが進行するんだけど(みんなの人気者お天気お姉さんのヒーローと、番組アシスタントの若者と、ヒーローにずっと憧れている同じ現場の男性の三角関係)、こっちのがちょっとドロドロしていて気になってしまう感じでした。このサイドストーリーをこのから騒ぎに加えたのはどんな意図があるんだろう?主人公二人の進展や発展に何か関係あるのか、何か対比させたいものとかあったのかな?ここまで気になっているのに、それでもシェイクスピアスクリプトを原本で読んでまでは理解する勢いはやっぱり出てこないのでありました。チャンチャン♪
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