LIONS FOR LAMBS (2007)
 
4点
邦題:大いなる陰謀
監督/製作: ロバート・レッドフォード
脚本/製作:脚本: マシュー・マイケル・カーナハン(写真右)
出演: ロバート・レッドフォードメリル・ストリープトム・クルーズアンドリュー・ガーフィールド(写真中央・美青年)

「ここで終わり??」と最後が課題・テーマを投げ放ったまま終わってしまう。・・・のだけれど、それでいいのだ。そのエンディングの投げっぱなし感がすごくいいと思う。"そう、これは自分で考えなさい"、"あなたの問題です。"ってね。こんな大胆に問題定義してくれている姿勢がかっこいいよね、さすがレッドフォード+マシュー・カーナハンです。さすが、なんてちゃっかり書いているけれど、この脚本のマシュー・カーナハンさんは「KINGDOM」の脚本も担当。正にアメリカの間違ったテロ対抗戦争についてactionを起こしている人なんだね。この映画の中で私が最も強くうなずいてしまったのは、まさにソコですよ、ソコ!!!!偉そうな事ばっかり、ツラツラツラ・・・と横に並べてごもっとも風な意見・思想を語ってるだけじゃだめなんですよ。だって語ってるだけじゃん。語るにしても、やっぱりそこにはさ、レッドフォード教授が言っていた"at least you have an action"と言う裏づけが絶対に必要だよ。そんなこともat least try しないで上から物事を言っているのって(映画の中では、戦争にも行かないで本国アメリカでいい暮らしばかりを求めている上流者階級思考者、そして政治家の事を指している。)全然だめじゃん。ダメだって、何もできないかもしれなくたって、それでも"何か行動する"っていうactionは起こすべきだよね。そのテーマにジーンと来てしまった!これは私にもグンと突き刺さったね。私は何かしているか?何もしていない訳じゃないよ、"今の自分に必要な事"はしているよ、actionしているよ。でもwarとなると・・・・私はそこまでできていないな・・・。ってがっくりきちゃう。でも違う、違う、違う、違うのよ。別にさ、この映画では世の中で最もプライオリティの高い問題を掲げてactionについて述べているけれど、それってどんな小さなこと、日本に住んでいる私の日常にだって、人間関係にだって、全部のことに言えるよね。アメリカでのこの映画の批評を少し見てみたんだけど、その批評の中にも正にこの問題が生じていた。この映画のトレイラーはものすごくリベラル派のプロパガンダのように見えるように制作されていたんだって。だからもちろんそんな考えに反対の人達は、"こんな映画絶対に見ないさ"と見る前から先入観を持って判断しちゃったらしいのよね。ところが、実際に映画の主題はそんな政党的思考では全然なくて、"自分の信念を貫け"、"it's about standing up for what you believe in, whatever that may be, and actively engaging in the conversations " ってことなんだよ。だからこの映画を見た人たちが、先入観で映画を見ないと決め付けている人たちに「この映画は見るべきだ!」って一生懸命レコメンドしていたよ。いいねー。はぁ、レッドフォード熱がまた発症しそうです。ちょっと前にサンダンス映画祭のHPで面白い討議の記事があったんだけど(内容はこちら。ま、レッドフォード本人は関係ないんだけどね。でもここで言っている事は私もよく考えるわ。)、そういうのも含めていいわー。そして、Tod君。この映画でレッドフォード教授の生徒役、"将来性のある"生徒ね、を演じているアンドリュー・ガーフィールドはチェック対象です。カルフォルニア生まれなんだけどBritish Actorって事になっているね。やっぱり雰囲気もBritishな感じかも。そして最後に忘れちゃいけないトムですが、やっぱり何かキョーレツな"悪"の匂いがする役です。オー、コワコワ・・・。

映画 大いなる陰謀 - allcinema
Lions for Lambs (2007) - IMDb