北京 ペキン Beijing

 「観光」のいいところのひとつって、その場所に実際に行って、何かを初めて知ったり、あらためて興味を持ったりするきっかけができることだよね。今回は、自腹ではまず行くことはないだろうという北京に行って来ました。今思えば、「仕事」っていう強制力で北京に行くチャンスができてよかったなとすごく思う! 「食わず嫌い」じゃないけど、なんでも行ってみない(トライしてみないと)と分からない。だから先入観って本当に恐いなって思います。

 いろいろ初めてのことだらけで楽しい経験がたくさんできました。こんなにリアルに言葉が通じないところもあるんだねー。日本語はともかく、英語がここまで通じないってすごいね。言葉が通じないので、ジェスチャー使ってコミュニケーションを図ったりしたんだけど、これが楽しい。自然に体が言葉を伝えたくて動くのってすごいって思うし、時間がかかっても通じたときの感動は素晴らしいね! 中国人の人が「何?」「もう一回言って」と言う時って「ハァ?」「ナンなの?」っていうニュアンスがあって一瞬怒られているようなのでかなり恐い。けれど、それはこの国の国民性なので仕方ないワケで、それだけ割り切れれば、しつこく会話を繰り返しているうちに向こうもちゃんと理解してくれようとしている姿勢が見えてきて、長い長いやり取りの末にやっと注文のビールが出てきた時のこの感動!! 面白すぎ!満足感たっぷりでビールおいしーの(笑)

 エピソードはいろいろあるんだけど、帰ってきて思ったのはね、あらためて私は中国を、中国の歴史を知らなすぎだわー、ということ。誰か、プリーズ、ギブミーア、チャイニーズ・ヒストリー・レクチャー……。(中国だけじゃないんだけど。どこに行っても帰ってきてから同じこと思ってます。)
もう1回中学校とかの歴史の授業受けたいよー。大人になってから勉強したい人はやっぱり本とかコツコツ読むしかないのかしら。そうなんだろうね。中国の歴史なんて、漢字だらけなんじゃないの??、えーそんなの書籍で読む自信ないんですけど。

 いっきに中国の歴史を抱え込もうったってそれはムリ。それは分かってる。なんでもひとつずつね。ポコ・ア・ポコの精神たいせつ。だから今回思い出に残ったひとつの事に焦点を絞る。・・・えー、「魯迅」です。今回魯迅にゆかりのあるレストラン「孔乙己酒店」に連れて行ってもらったので。せめて、今度人に説明する時に魯迅とは何者だということくらいの知識は欲しいのです。国語の教科書で見たことあるし、名前だけならもちろん知ってるんだけど、具体的にどんな業績がある人なのかって人に説明できるほどの知識がないんだよねー。ふぅ。まずおきまりのwikipediaで調べてみて……wikipedia「魯迅」……なーる、小説家なのね、医大の留学生として日本の東北医大(仙台)に来ていたのね、代表作は『阿Q正伝』『狂人日記』、西洋の文体(文法)に比べて中国語の文法が劣ると考えていたのか、で魯迅の小説は西洋リミックスな中国語で書かれている……と、ははー、ちょっとどんな人か頭に入ってきた。そして、このレストランの名前にある「孔乙己」(コウイッキ)は、短編作品のタイトルであり(ココで読める。)、登場する主人公の名前でもある。ちなみにこのレストラン自体が「孔乙己」の舞台になっているのです。酒屋の話だからね。この「孔乙己」は「没落した封建知識分子,科挙制度の犠牲者」の形象として、魯迅が表現した中でも最も完ぺきなもの(人)であるとされているらしいです。あああ、このへんから難しくなってきたー。ハイ、だからここでストップ。


このレストランで食べたもの。茴香豆(ウイキョウマメ)。孔乙己が紹興酒と一緒にいつも食べていた豆なんだって。そら豆を茶色に煮たもの。味はおいしいよ。そして紹興酒もとってもおいしかった!5年ものと、10年ものを飲んだけど、10年ものの方が味に深みがあってウマイ!! 砂糖漬けにした梅干があったんだけど、これは紹興酒の中に入れるものだったのかー。それも知らなかったから、「スッパイマン」の中国版で、食後の口直しに食べるものかと思って単独でバクバクいってしまったよ(笑)。かなり甘いけど、結構いけるのよ。


シーザーサラダをオーダーしたらこれが出てきた。全然シーザーじゃないの。チーズの風味なんてゼロ。あまーいマヨネーズがサラダの上にたっぷりかかってます。

王府井(ワンフーチン)の屋台ストリートにて。真ん中に見えるのはヘビの串刺しだって。うわー。衛生上、食べちゃダメってガイドブックに書いてあったからもちろん食べなかったけど、結構な人でにぎわってたよ。ちなみにガイドブックに書いてなくても絶対食べない!

故宮博物院の奥にある北海という泉がある公園にて。おじいちゃんが水を含ませたスポンジ筆(ハンドメイド)で地面に文字をスラスラススーイと書いていたのが格好ヨカッタ!