MALCOLM X (1992)
 3.9点
監督: スパイク・リー
原作: アレックス・ヘイリー
デンゼル・ワシントン
アンジェラ・バセット
スパイク・リー


日本で育った私はおそらく、この映画を見なかったら一生マルコムXの歴史を知らなかっただろうな。おそらくまたいつもの「名前だけ聞いたことあるんだけど・・・」ってやつになってたと思う。どっかの説明に書いてあったけど彼とキング牧師は正反対の運動家として有名だとか。キング牧師はね、知ってるよね。英語の教科書でスピーチ暗記させられたし・・・ってことはやっぱりキング牧師の方が教育上好かれているって事だよね。ま、日本の英語の教科書だからね、スピーチだけだしそんなに重く捉える必要ないのかもしれないけれど、本国アメリカではどうやってこういうの教えてるんだろう。教科書にないのかなー、そんな訳ないよねー。映画を見ていて、この歴史がどうやって語り継がれていくのかがとても気になってしまいました。アメリカにいてもマルコムXの話とかしている友人見たことがないので(普通に話題に上がるようなネタではないからかもしれないけど)もしかしたら知らないってこともあるのかも、とゾゾっと考えてしまいました。
"we need complete separation between black and white"と演説していましたが、当時の状況から考えると(KKKとか奴隷制度とか)このような思想が出てくるのはそれは自然な事なのだと思います。自分達の権利・幸せ・安全を求める時に理想を掲げて何が悪い?だって意地悪されたら、意地悪なやつとはもう遊びたくないよね、そんな事するやつは仲間に入れないで、ちゃんとうまくやっていける信頼できるメンバーだけで集まって暮らしていきたいよね。なのでXの事も十分受け入れられています。きっと、映画の解説見たり人から聞いた話だけだと、「ネイション・オブ・イスラム教団」「アフリカ系アメリカ人統一機構」とかの単語で先入観を持って見てしまっていたと思う。結局、おんなじracistなんじゃんってね。
映画の最後、マルコムが暗殺されてしまうところ、AUDOBONだったねー。あそこがあんなに歴史ある場所だと知っていたらもっと近所ちゃんと探検してきたんだけどなー、今になって後悔。それにしてもデンゼル・ワシントンYOUNGだねー。プラス本物のマルコムXさんに激似だよー。そっくりすぎてびっくり。スパイク・リーも前半はかなりの頻度で出演していたのに後半からあまり出演しなくなっちゃうのよね。リーもワシントンも二人でつるんでる時の若かりしころのハデハデ&ぶかぶかのスーツ、カラフルでとってもいいよ。片腕左右に振って、妙に踊るようにwalkin' in the streetsの格好が妙に好きになってしまいました。
またこの原作をアレックス・ヘイリーが担当していると知ってまた大感激。大学の時に読まされたよね、「ルーツ」。調べたらなんと三部作だということに今気がつきました。ちょうど1巻しか読んでないから、次は2、3巻を楽しみにしておこう。
   

映画 マルコムX - allcinema
Malcolm X (1992) - IMDb
マルコム・X - Wikipedia