ABRE LOS OJOS (1997)
OPEN YOUR EYES[米]

3.8点

製作国:スペイン
監督、脚本、音楽: アレハンドロ・アメナーバル
出演: エドゥアルド・ノリエガペネロペ・クルス
手が込んでいるよねー。夢と現実がごちゃごちゃになっちゃってる系の映画は苦手なのだけれど(映画によっては見ている私が映像の中の夢と現実が区別できなくなってストーリーについていけなくなってしまうことがあるため。例:エターナルサンシャイン)、その手の映画が流行っているのか、増えているのか、ただ私の手にする作品にそういったものが増えてきているのか、実態は良く分かりませんが、でもとにかく、この手のストーリーに慣れてきたので鑑賞者としてパニックになることなく最後まで見れたのが嬉しかったです。とはいえ、リメイク版の「バニラ・スカイ」を見ちゃってるからストーリー分かっていて、"リアル&バーチャル仕掛け"でやってくると構えていたので鑑賞者としてスキルアップした証には全くならないんだけどね。しかしだ!私にも分かった!ってか私は思った!これはリメイクする必要ないじゃん!と。原作すばらしいよ、「バニラ・スカイ」も斬新なストーリーとそれにちょっと不似合いな感じのハリウッド的な演出(ポップな音楽とか)が面白いなと思って好きだったけれど、でもこっち(原作)見ちゃうと、そのすべてがトムの欲望の産物に思えてきて仕方がなくなってしまったよー。
※POINTバニラ・スカイ」はこの映画にほれ込んだとトムクルーズがリメイク権を取得し、キャメロンクロウ監督を巻き込んで映画化したらしい。そしてこれは単に私の勘だけれど、原作見たトムはペネロペちゃんがかわいくてかわいくて接近したくてこの映画作ったんじゃないのー?現にこの映画がきっかけで二人は結婚するかしないかの真剣なところまで付き合ったしね。おそるべしトム!富む!トム!(サイエントロジー・・・)これは要注意人物ですよ。トム。「宇宙戦争」を見て以来、トムの恐い顔が焼きついてしまいちょっと恐怖症。あの映画の一番の恐怖はトムの画面いっぱいにひろがった恐い恐い顔だったよね!
トム談はもういいんだけど、でもこの映画は本当に総合的に得点高い感じの映画だったな。総合的に高いっていうのが大切で、ひとつひとつの要素の質はきっとそんなにスペシャルじゃないのかな。とにかく監督だよね、アレハンドロ・アメナーバル!脚本も音楽も全部自分で担当していて、いろいろと自分の中にあるもの、吸収したものを吐き出して一つにした時にクセのある良さがあるんだよねー、きっとそれがこの監督の見所なのでは・・・と思いました。スペインっていうあまり普段私が触れない文化が背景にある人が作った映画だからいろいろと不思議な感性に出会うのは当然なんだけど、そこがよかったわ。でも待てよ、それは文化の差によって出来た不思議な感性なんじゃなくて、この監督の感性なんだよな。そうだそうだ。他の作品を見てみるとサスペンス寄りな作品が多いようだけど、恐くなさそうだったら見て見よう。
映画 オープン・ユア・アイズ - allcinema
Abre los ojos (1997) - IMDb