LOVE AND OTHER DISASTERS (2006)
4点
監督・脚本: アレック・ケシシアン
出演: ブリタニー・マーフィ、マシュー・リス、キャサリン・テイト、サンティアゴカブレラ
製作総指揮:デビッド・フィンチャーリュック・ベッソン

暫くPCにデータとして残っていた。何か軽いものが見たいなーと思って漁っていたら目にとまったので見てみました。レンタルしたときは、おそらく単純にブリタニー・マーフィーが見たくて手に取ったんだと思う。

始めの20分くらいは、なんてポンコツ映画なの!?と思ったけれど、見ているうちに映画の描きたいことが分かってきて、それからグンと面白くなって、エンディングの頃には自分の中に新しい価値観が増えたような気がしました。
前半は、男と真剣に付き合えないチャラチャラした女が主人公で、ちょっとフランス映画チックに仕上げた映画(だから余計に映画の趣旨が伝わりにくい)なのかと思ったんだけど、途中でこの主人公ジャックスのまわりにいる男性のほとんどがゲイであって、ゲイがこの映画の要になっているんだということが分かると、それまでの前半で納得できなかった部分がコロっと飲み込めるようになる。始めからそのことが分かる人もいるんだろうけど、私の感覚(=一般人的日本人の感覚)ではゲイと一緒に暮らしている女の子がどんな風にふるまっているかが、すぐには理解できなかったのよね。
平気で裸で部屋の中をウロウロするし、男性と同居しているのに(ジャックスのルームメイトはゲイ)、他の男性を平気で家に連れ込んで平気な顔してるし、その堂々さ具合がよくわからなかった。でも、そんな相手がゲイだとわかるとそんな風にもふるまえるのかもしれないと思ったら、それはそれでアリだし、その価値観もわかるようになりたいと思いました。それに、そんな風に女の子の友達と同じ感覚で付き合える男性が自分にもいたら、どうかな、とか考えてみたり。ま、実際どうかはナゾだけど、この映画のジャックスの自由奔放、無邪気で、素直で、ときどきぶっとんでる性格はちょっとうらやましくすら思えます。

結局、ジャックス(=ブリタニー)はちゃんと異性である男性を好きになり、結ばれてハッピーエンドになるんだけど、その物語の終結の仕方も、サイドストーリーである同居人のゲイの恋愛も新鮮で面白かったよ。
カメオ出演でグゥネス・パルトローと、オーランド・ブルーム出てきちゃうから(笑)

それにしてもブリタニーが叫ぶ「Hey Baby!」はかわいいね。私もあんなパンチのある一言が言えるようになりたいわ。もちろん容姿もかわいいし。
この映画の監督アレック・ケシシアンは、ずっとマドンナのプロモを撮影していた人らしく、ブリタニーもなんとなくマドンナに似ている要素があって、それが縁でこの映画ができたりしたのかな、とか思ってしまいました。

それからもうひとつ。ストレートの男性を演じているサンティアゴカブレラはなんと『HEROES』で未来の絵を描く、アイザック・メンデス君でした。さっきからゲイという言葉を連発していて、ちょっと不思議な気にもなったりするけど、ゲイの人って本当にキレイよね。そして身体も性格も磨かれていて、女性から見てもすごくステキに見えてしまう。このサンティアゴカブレラ君のような顔は、ゲイ的な顔なんでしょうね。もちろん実際の真相は知らないけれど。

最近、ちょうど映画のキャスティングの本を読んでいたから、どんな人がどんな風にどんな理由でキャスティングされているのか気になっちゃうのよね。

また、映画以外の余談が多くなっちゃったけど、邦タイトル『私の婚活恋愛術』から連想するよりははるかに面白くできていることは間違いなしよ。