A Tale of Two Cities
Charles Dickens (Penguin Readers Level 5)

邦題は「二都物語」。クラシック名作となっているディケンズの作品。Penguin Readersって久しぶりだわ。大学生の時に英語の授業で使っていたので、どうしても「教材」としてのイメージが強くて、余暇のための読書としてはあまり興味なかったのだけど、見てみたらなんだかものすごい数の本がでているんだね。それでも、このペンギンシリーズはやはり「教材」的な用途で作られているもので、巻末には理解度チェックの問題や、ストーリーの中で使用された重要単語の意味を調べてみようなどの課題が付いている。そして各本はレベル分けされていて、初級者から上級者まで自分のレベルにあったものを選べるようになっているんだよね。こんな教材用にやさしくかかれたストーリーなんて原作の良さなんて残ってないんじゃないの〜っと半信半疑で読んでみたんだけど、でも私にはこのレベルでちょうどよかったみたい。こんなの原作でしかも英語で読んだら絶対にチンプンカンプンで途中で挫折するね。なんてったって、ディケンズだよ、フランス革命が舞台だよ、時代も国も違う世界のお話、それもクラシック文学をいきなり英語で読める訳がないよね。そして巻末の理解度チェックまでやってみて、「なんて学習者に親身的なシリーズなんだろう」と感心すらしてしまいました。ははは・・・、まんまとやられちゃったね。このPenguin Readersの「A Tale of Two Cities」からは、「文章や表現があまりにもすばらしく、ストーリーにものめりこんでしまった・・・」という感想は残らなかったけれど(ディケンズさんごめんなさい)、それでも英語で一冊ちゃんと読めて、しかもポイントとなる英語を抑えられちゃうんだから、これはいいことなんだと思う。英語学習としては、すごくいいと思う。読書の楽しさを味わいつつ、英語の実力としても確実に身に付くものになるよね。お金払って英会話教室や塾にいくよりは、いいと思う。フランスとイギリスが舞台なので地名や人名も馴染みがなく、最初はとかも全く分からないのよね。バスチーユとかギロチンって英語でこうやって書くのか、とか、フランスのMr,やMrs,ってこうやって英語で書くのか、って、普段の学校の授業じゃ教えてもらえないようなことが分かるんだよね、それがナイスだよ。力ってそうゆう脇道的な知識から伸びていくからね。個人的にはもうちょっと歴史の勉強をしないといかんなと、新たな課題を抱えつつも、このPenguin Readersに再び読書の楽しみを見つけられたのはよかったです。
http://www.longmanjapan.com/penguin/readers_j.html


お・ま・け
こんなのまであるんだよ。ちょっと読んでみたいでしょ?Coco Chanel, Hanae Mori, Anita Roddick, Oprah Winfrey, Madonnaだよ。