NEIL SIMON'S JAKE'S WOMEN (1996)
3点 
監督: グレン・ジョーダン
原作戯曲/脚本: ニール・サイモン
出演: アラン・アルダ
  アン・アーチャー
  キンバリー・ウィリアムズ

タイトルに「ニール・サイモンの」という見出しがついていたので、思わず近所のDVD処分セールコーナーで290円で買ってしまった。私がニール・サイモンを知ったのは「Odd Couple」から。いや、それより前に「ラブリー・オールドメン」でウォルター・マッソージャック・レモンが大好きになって、そこから逆流していったんだった。そしたらビリー・ワイルダーにもすぐにぶつかって、三谷幸喜さんが尊敬している云々・・・などでますます好きになったんだった。でもニール・サイモンさんは劇作家だから、映画の作品って数は少ない気がする。この「Jake's Women」も演劇だったのものがアメリカのテレビで放送された2時間ドラマみたいなもんだもんね。正確には映画ではないもんね。そんなんだから、このDVDが290円でセールだったのは何気にとても掘り出しものだった気がするんだけど、どうかしら。
主人公のJakeは小説家。日常の頭の中で物語をつくることに慣れてしまいすぎて、自分の現実に頭の中の妄想が出てきてしまう。もちろんJakeにしか見えないんだけど、でも彼が困った時にはどこからともなく登場して、それが彼の作り出した都合のいいコピー妄想人間としてだけじゃなくて、彼と正当に意見を言い合うちゃんとしたパートナーとして登場するのが面白い。でも登場するのは女性だけ。妻に「別居したい」言われパニックになるJake。どうしていいか分からなくなるとすぐに、姉のカレン、精神科医のイーデスを呼び出す。この二人は「もう、自分の都合のいいときにだけ呼ぶのやめてよね」といった感じで、突如部屋に現れる。そして妄想とは思えないほど合理的で建設的な意見をバシバシとJakeに突きつける。自分で呼び出したくせに、文句ばかり言われて結局いつも「エーイ、うるさい!」となってしまうJakeなんだけど、その妄想とJakeのやりとりが面白いのよね。妄想人間の中には、若くして亡くなってしまった、美しいままの夢の女性ジュリーといのも出てきて、女性にばかり囲まれて妄想と現実の狭間でもがいている姿が苦しそうでもあり、滑稽でいいんだよね。ニール・サイモンらしい、って感じ。そんなにニール・サイモンの作品について詳しく知らないけど、なんとなくそんな風に感じた。でもね、映画っていうかやっぱりドラマの世界なのかな。だから映画としてちょっと期待しすぎちゃった分、普通の面白さに感じてしまったところが、ごめんなさいだけれども、見てよかったよ。
娘のモリーが超かわいいー、どっかでみたことあるーと思ったら「Father of the bride」の子でした。この映画も大好きなのよねー。




TVM ニール・サイモンの ジェイクス・ウィメン - allcinema
Jake's Women (TV Movie 1996) - IMDb