SR サイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム (2010)
4点
監督、脚本:入江悠
出演:山田真歩安藤サクラ、桜井ふみ、増田久美子、加藤真弓、駒木根隆介、みひろ

My first movie at 新宿バルト9。ラジオで聞いて以来、宇多丸さんのお気に入りの指定席がどこかずーっと気になっていた映画館であります。

私はラップとかヒップホップとか好きだけれど、専門的な知識も全然ないし、最近日本のヒップホップ界が燃えているという実情を耳にはさみながらも中途半端にしてきたところがあったのよね。ラップって悪そうな雰囲気とか、「俺らラッパーだぜ」というこれ一本の主張の強さとかカッコイイよなーっと思いつつも、自分の領域じゃないわ、とちょっと遠くに置いて見ていたのよね。でも、この映画を見ていっきに、ラップが身近に思えてきました。

誰だって恥ずかしいこととか、人に言いたくないこととか、辛さや後ろめたさはあるでしょ。それをいかに隠さずに、ストレートに、それもリズムにのせて、バンバンと気持ちよく吐き出していくか。リズムにのるとか、韻を踏むとか制限があって言いたいように言えないかもしれないけれど、でもそこに乗ってうまく「言えた」ときのことを考えると気持ちがいいだろうなー。自分の状況を正直に言えるってすごいことだからね、それを武器にバトルしちゃうんだからね、もう恐れ入りましたとしか言いようがないわ。私の今までの境遇とか恥ずかしかったこととか、馬鹿なこととか全部ネタ(武器)にできちゃうんだって思うと自分の価値がすごく高まったようにすら思える。(こんにゃく屋じゃないけど、豆腐屋もネタにできそうだ、笑)

ラップ知識がないから、映画のシーンに出てきた歌手とか、小ネタについてはまるごと理解はできていないと思うけど、そんなのなくたって、十分に楽しめる。監督が脚本書いてるってところがすごくいい。脚本書いて、自分で監督もやる人なんてたくさんいるだろうけど、自主映画で、「これがやりたかったんだ」っていうひとつひとつがすごくよくできていて、コメディなタッチもすごくよかった。日本にいてよかった。この映画の面白さが理解できてよかった。いい映画を見るとその価値観が共有できたことにものすごく感謝したくなる。そんな気持ちになりました。

女子ラッパーか、いいなー。感化された、もっと感化されたい。
まだ1作目の方を見てないので、これはぜひ見なくちゃね。shu shu shuuがあたまから抜けないよーーー。