さくらん(2007) 

1点

監督: 蜷川実花
原作: 安野モヨコ
脚本: タナダユキ
スタイリスト: 伊賀大介

出演: 土屋アンナ きよ葉・日暮 、椎名桔平 倉之助 、成宮寛貴 惣次郎 、木村佳乃 高尾 、菅野美穂 粧ひ 、永瀬正敏 光信 、夏木マリ 女将 、安藤政信 清次 、小栗旬 花屋 、庵野秀明忌野清志郎



ハイ。邦画ブーム中で4本レンタルしてきました。まず『さくらん』から。
感想。ダメでした。やっぱり邦画には裏切られるというトラウマからは脱出できませんでした。雰囲気と、監督がやりたかったことが明確に表現できているという点ではズバリうまくいっていると思うんだけど、映画としては、うーん……。これは映画としてアリ、なのだろか、という悩める感じです。
特に花魁になったきよ葉のお披露目のシーン(通りをパレードするシーン)、盛り上げどころなのに、なんの特別な演出や効果もないの。なんだか、悲しくなってしまったよ。

初めて行った文学フリマで、学芸大学の現代文化研究会が出している『F』という文芸誌の第7号「ガール特集」をゲットしたんだけど、これがまたすばらしくて、「ガール」についての近代ならではの投稿が満載で、情報量がすごいの。この中で『さくらん』を引用して解説しているところがあって、やっぱりこれは一度ちゃんと観ておこうと思ったのがきっかけです。でも、映画が素晴らしいから引用されているわけではなく、あくまでもいちリソースとして扱っているものだからね……。それでも、「ガール」を語る上では貴重なリソースなようなので、この機会に一度観ておいてよかったわ。