純情ババァになりました。 加賀まりこ

恩田陸さんの『三月は深き紅の淵を』を読んでいたんだけれど、気分がどうしても小説じゃなくて、自分の実生活にリンクする、そして実生活をなまに活性化してくれる要素を吸収したくて、会社の近くの本屋でこの本を見かけて即購入。

  • 若いころの加賀まりこはめちゃくちゃかわいいよ
  • 『月曜日のユカ』って見た?
  • 加賀まりこの交友関係ってすごいんだよ。


…とまわりから上から目線でよく言われて、気にはなっていたんだけど、ちゃんと自分でその背景を飲み込んでおきたかったなーって長い間思っていたから、ちょうどよかった。ちょっと自分が知っているネタで、知識を振りまいているひとは上記のようなコメントは飛ばすけれど、結局はそこまで。「渋谷系」も、「タモリ好き」もみんな口をそろえて同じような嗜好があるんだと思うんだけど、それが一種のサブカルネタになってるからそういうだけで、そのトピックからあまりオリジナリティのある意見やアイデアが出てくることはない。あくまで私の感じた経験からはそう。

ま、そんな前置きはどうでもいいんだけど、とてもおもしろい本だったよ。特に10代20代のころの加賀さんは、自由奔放サクレツガール。かわいさを武器に大人な世界へ自分の足で踏み込んでいく。東京生まれ、東京育ち、オシャレでハイセンスな映画プロデューサーの父という影響もあったと思うけれど、でも自分の足でそういう世界に突っ走っていくのって、本人のパワー以外の何ものでもないと思う。

パリに行ってからの華やかな生活、日本に戻ってきてからの女優再出発人生、六本木の老舗レストラン「キャンティ」から広がる人間の輪、安井かずみさんとの友情、不倫や年齢の差に惑わされない恋愛感、、、とにかくいろんな観点についての加賀さんの生き様がすごく勉強になったな。

一番、お、と思ったのは川端康成先生とのエピソード。スカートの裾を「もうちょっとあげてみて」といわれて、そうしてみたときに官能的な気分を味わったという。空気で感じる官能だわ。

世間とか、人の目とかそういうのは大切じゃない。大切なのは自分に恥をかかせないこと。いやー、本当です。そのとおりです。人生の軸はいつでも「自分」に置くべきです。共感。

それから「即決即断」が加賀さんの人生を作ってきた、というようなことがあったけれど、本当に即断って意外と大切だよ。私は損得勘定で結構いろいろ計算しちゃうことがあるんだけど、もうそれはちょっと控えよう。この「即決即断」の章を読んだ直後に、ネットで写真がうまくなれるようなセミナーとかないかなーと思って探してたら、Fuji Film主催のセミナーがあったの。でも一眼レフカメラの使い方とかよくわからないし、定員5名ですごく人数少ないし、しかも白黒写真で現像するところまで体験するという結構盛りだくさんの講座だったんだけど、「エイヤー」と申し込んでしまった。そしたら、なんと私で定員がいっぱいになって締め切られた。へへへ、やっぱり申し込んでよかったな。なんでもやってみないとわからないしね。楽しみだ!

最近本を読みながら、いいなと思ったページはドッグイヤーすることにしてるんだけど、この本は私のドッグイヤー数は歴代NO.1ですね。もう一度読み返しながら、蛍光ペンでもしていこう。本っていうのはね、読むだけじゃだめよね。使わないと!どんどん書き込んで、印をつけて、さらに自分の考えや視野を広げて整理していかんとですよ。

加賀さんがこの本の中で教えてくれた、加賀さんのとっておきの京都のあの場所に私もいつかいってみたいと思います。


『私生活』 立木 義浩 
コレも見てみたい。でも高い! ぜひ、ココに登録して復刊に一票を!



これも読みたいんだけど、アマゾンにもなかった。かなりレアに違いない。追っかけ心開花!

2012.2.19追記
うちの母が安井かずみさんの大ファンだったことが判明。本も持っていたのに全部処分してしまったらしい。オバカー!