The Last Leaf
O.Henry

『最後の一葉』。物語として読んだのは今回が初めて。私の中では誰でも知っている、よく聞く話の一つとなってしまっていたけれど、「誰でも知っている」ような物語というのはやっぱり名作なんだね。今までじっくりとちゃんと読んだことなかったけれど、O.henryの短編はもう古典として位置づけられているくらいで、著作権もすでに時効となっていて今やパブリックドメインで管理されているのでネットなどで簡単に小説の文章は手に入る・・・。けれどもですね・・・やっぱり「本」として一冊は家に欲しくなるものだね。私がグンと来たのはやはり最後なんだけど、グンの次にグングンが来るのです。何を言っているかというと、最後に二重の感動があるんだよね。一つは壁に書かれた葉によって少女の命が救われたこと、そしてもう一つはその葉の絵が落ちぶれ画家の「masterpiece」になったこと。この「masterpiece」のところが非常にいいです。「読んだ」と書いたけれど、実は朗読音声でも聞いたのよね。このくらいの長さであれば朗読で聞くのにもちょうどいいね。あらためて朗読のありがたみを感じました。ま、語り手にも寄るんだろうけれど、でも人の声で聞くと文として頭に入るよりも表現が強く印象に残るからね。音の強調とかリズムとかスピードとかね。そこがすごくいいよね。NYのグリニッチビジレッジに行くことがあったら、是非この物語を一度は思いつつ、散歩してみたいね・・・なーんて言っておきながら、実際にNYなんか行ったら「アレ食べたい」「コレが見たい」で頭いっぱいになっちゃうんだろうけど。
O. Henry - Wikipedia