OUT (1997) 桐野夏生

実は『彼らに元気でる理由』より先に読んだのだけど、MEMOしていなかった……。実家に帰った時に、何か本が読みたくて読みたくて、ふと本屋に立ち寄って、いろいろ物色した末に買った本がこれでした。『グロテスク』でかなりハマっていたので、また桐野さんの本は読みたいと思っていたからよかった。でも優柔不断であるために、新品で文庫本を買うというこの決断を下すのにものすごい時間(約1時間弱)かけてしまった。桐野さんの本にしようか、それともまだ読んだことのない著者の本にしようか……ウロウロし、「よし、桐野さんに決めた」と心をFIXしてからも、「じゃあ、桐野さんのどの本にしようか」というところでまたウジウジ悩み、その果てに、エドガー賞最優秀作品賞、第51回日本推理作家協会賞を受賞、という「受賞モノ」に頼って決めたのがこれだったわけです。
本を購入したダイエーの1階にあるスタバで1時間ほど読んでみたら、あらららら、もう止まらない状態……。それから電車の中でも、お昼の休憩時間も読むという、久しぶりな読書ハマリな時間に浸りました。
主婦4人がバラバラ殺人を犯す、それはなぜか? 何が彼女たちをそうさせたのか? と、テーマはこのようなもので、映画化もドラマ化もされているので、意外とまわりの人はみんな知っていてびっくりした。またいつもの私だけ「遅れてる〜」状態だったけれど、だからこそこれだけハマれる体験ができたわけだし、結果よしと。
殺人とかミステリとかあまり得意分野じゃないと宣言している割には、しっかりハマってしまうところが自分でもすごいと思うし、ミステリのこのグイグイと人を引き付けるパワーには本当に感心してしまうよ。ドラマもそうだけど、この止まらない、止められない感情はいったいなんなんだろうか? 不思議な感情だけど、ナチュラルな反応でもあるよね。 ああ、不思議フシギ……笑。 明日は休みだ、ひゃっほー。