乃里子三部作 『言い寄る』 田辺聖子
 
今、初めて田辺聖子さんの小説を読んでいます。昔からの友達が「読め」と言わんばかりに騒いでいたので、手にとってみました。
帯にあった

困った。思い当たることが多すぎて。自分そっくりの登場人物がいるわけでもないのに……。

という鴨居まさねさんのコメント、そのまま自分のことばにしたいくらいです。すごいー。この小説は初版が1974年ということで、田辺さんが46歳の時に発表したもの。1974年って私が生まれる前だよ。それなのに、今読んでものすごくリアルに感じられるこの不思議な感覚はなんなのでしょう? 奥付には2010年第1版と書いてあったので、最近書かれたものなのかと思って読んでいたのに、大間違いでした。2010年は新装丁版ということで、再度発売されたものみたい。だから表紙もちょっとポップなんだね。当時の装丁が右側。
今、2作目の『私的生活』を読んでいるところ。全部読み終わってから書いてもよかったのだけど、待ちきれなかった。ものすごくいろいろと考えることがある。ありすぎてここには書かないけれど、ものすごく深く深く気持ちが波打ったところだけメモしておく。忘れないように。小説をドッグイヤー(dog ear)してしまったよ。p.178の11行目。

よし、これで落ち着いた。また、続きにもどりましょと。