「日本」を捨てよ 苫米地英人

 2012年3月29日刊行となっているから、出たばかりの最新刊だね。それにしても、実際に刊行された日と奥付の刊行日が違うっていうのも不思議だよね。全国に配られる日がばらばらで発売日は異なるかもしれないけれど、基本的には印刷される日はきっと一日のはず。ヘンな仕組みだね。

電車での時間を潰そうと思って購入。苫米地さんの事は「オウム信者の洗脳を解いた人」というレッテルで知っていた。あと、ちょっと怪しそうな英語の本の著者ということでも知っていた。池袋の書店で、苫米地さんの英語学習について書かれた本を探したら、学習書コーナーではなく、ビジネス書のカテゴリー棚に入ってたからね(笑)。
大学もたくさん出て、英語も堪能で、経歴も立派な人だ。言語学に興味があって、英語でこれからまた教育を受けたい(大学院)と思っている私にとっては、今後も注目していたい著名人のひとり。
だって、まず「言語計算学ってなによそれ?」って感じじゃない? でもわからない恐さがゆえに面白そうだと思ってしまうんだな。興味がわいてしまうんだな。

本書では共感できる視点もたくさんあったし、新しいものの見方も教授してもらった。この本の中にあるとおり、私は日本的な教育の中で、日本的な価値観・考え方をすりこまれてきた人間だと思う。そして、「それではいやだ、悔しい」と日々感じていることは間違いない。ということは、苫米地さんの言うとおり海外に生活圏を移してみるといいのかな。今の仕事とか家族とか何も考えなくていいならすぐにでも行きたいんだけどね。世の中そんなに甘くないわ。

あああ、ダメだ眠気が来てしまった。今日はここにて閉店。(おそらく明日の朝続きを書きます) グッナイ!


●3月20日(翌日)
 一晩眠ると、テンションがまったく変わってしまうから困ったものだ。

 さっきあきちゃんからTELがあった。そこで宗教の話になって、すぐに本書の中にあった「イエスの前では誰でも平等(=誰もが罪を負っている)のはずなのに、免罪符を購入することによってその罪が軽減されるというシステム、つまりは金もうけ主義」というエピソードを伝えてしまった。本書内での宗教についての考察は非常におもしろい。
 また、いかに日本人が教育の中で、メディアの中で、価値観の中で、さまざまなところでなかば強制的に「日本人」としての意識を植え付けられてきたのか、というエピソードもおもしろい。
 結論としては、日本人を知りたいのであれば、まず国外から日本人を見てみることなどが挙げられている。その他に、アメリカでは州政府、EUでは加盟国というようにある程度の政治方針を、国民が自由に選ぶ権利があるのに、先進国では日本だけがそのようになっていないシステムだというくだりも興味深い。

 最後に私が一番興味を持ったのは、苫米地さんが学者としてのキャリアを築くきっかけは言語学であって、その影響者としてチョムスキーを挙げていたこと。チョムスキーという名前は何度も聞いたことはあったけれど、具体的に私の頭にはまだ未加盟。今回のことですりこまれたでしょう。
 苫米地さんの考え方やアピールしたいことをもっと得てしまった気がする。また別の本をぜひ読んでみよう。頭がよすぎて私にはわからない本もあるだろうけれど、でも読んでみたい。洗脳のテクニックなのかもしれないけれど、必要なタイミングで何度も同じことを説明したりするようなシーンもあるが、実際にはそういった補助はとても重要。ありがとう。